06年12月、ココの飼い主だった男性は著しく体調を崩し、救急車で病院に搬送されたまま2度と多摩川に帰って来ることはありませんでした。ココはそばに小屋を構えていた
Fさんが引き続き面倒を見ることとなったのです。08年6月に仲の良かったハナタが身勝手な某動物愛護団体の主催者にさらわれてからはココの行動範囲が不思議にも極端に狭くなったのです。Fさんの小屋のそばから殆ど離れることはなくなったのが印象的でした。好天の日でもうっそうと雑木が茂る湿っぽい場所で物静かに生きるココ、Fさんや仲間のホームレスさんに見守られて厳しい環境の中で歳を重ねていく姿には独特の存在感がありました。10年9月、健気で何一つ不自由なく生きてきたココが突然姿を消した。Fさんはハナタの前例を引き合いに「また勝手に動物愛護団体の女が盗んで行ったんだ。」と言うが、その可能性も多分にあるのではないかと思う。
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